横浜ピッチにV出現!職人技のゲン担ぎ

 横浜にリーグ優勝の予兆? 練習場のセンターサークル内に「V」の文字が浮き上がった。関係者によれば、04年に優勝を決めた、Jチャンピオンシップ浦和戦以来の吉兆だという。

 これはグラウンドキーパーの計らい。松浦昇二さんは「開幕前日にこっそり仕込んでおきました」と笑った。2年前も松浦さんの仕事。その後はチームの低迷から機会を失ったが、今季ようやく好機が到来した。その後チームは開幕2連勝。験の良さに変わりはなかった。

 手間のかかる作業だ。芝の倒れる方向を順目と逆目とに変えることで、字を浮き上がらせる。同じ方向に倒し続けると芝の生育に問題が起きるため、職人の技で微妙に芝の角度を変え続ける。「今年で最後だし、やれることはやりたい」。来季から練習場がみなとみらい地区に移転することもあり、松浦さんは手間を惜しまない。センターサークルの外周には、現在2勝をあらわす2重丸も。今後も勝った分だけ、年輪のように円を増やす。

 DF松田は「自分でプレーするわけでもないのに、いつもいい芝状態を保ってくれている。恩返しのためにも勝つしかない。でもピッチから円がはみ出たら、どうするんですかね」と笑った。18日のC大阪戦で開幕3連勝を飾れば、年間優勝の95年以来となる。Vと丸で白星街道を突き進む。
(ニッカンスポーツより)