2004Jリーグ最優秀監督賞

岡田 武史(横浜F・マリノス

「また今年も、この賞をいただけて光栄です。先日の埼玉スタジアムでのサントリーチャンピオンシップ第2戦を終え、テレビ各局への出演を終えて、帰宅したのは午前4時でした。家族は寝静まっており、妻を起こそうかとも考えましたが怒られそうだったので(笑)、ひとりでビールで祝杯をあげました。そういうわけで、今日、この賞を手にして初めて、『ああ、優勝したんだな』という実感が湧きました。

サントリーチャンピオンシップを前にJFAハウスで、ブッフバルト監督とともに『直前記者会見』を開きました。翌日の新聞各紙には『両監督が互いにほめ殺し』と書かれていましたが、私は心からブッフバルト監督を大したものだと、浦和レッズを素晴らしいチームだと思っていました。ブッフバルト監督は、私をほめ殺していたのでしょうが(笑)

そのチームと、最高の舞台で戦ったサントリーチャンピオンシップ。第2戦の後半終了間際、闘莉王選手のヘディングがゴールに入っていたら私はここに立っていず、ブッフバルト監督が立っていたことでしょう。そういうわけで、運は少しよいかもしれません。

最優秀監督と言われるのはてれくさい思いもあります。すばらしい選手・スタッフ、そして掃除をしてくれるおばさんやグラウンドキーパーのおじさんに至るまでのみんなが夢を見てくれたこと、サポーター、これは浦和レッズのサポーターも含めて、みんながあのスタジアムの雰囲気を作ってくれたからこそ、あの感動の舞台があったと思います。サッカーを愛するみなさんに感謝して、ごあいさつに代えたいと思います」