【2006キャンプレポート】横浜F・マリノス編

「今までにないくらいハードなフィジカルトレーニング。きついです」練習を終え、あがってくる選手が次々にこう漏らす。
2月1日から宮崎市シーガイヤ・イベントスクエアでキャンプを行っている横浜F・マリノスの課題は「体作り」だ。2003年、2004年と2年連続リーグ優勝を果たした横浜FMにとっては、9位で終えた昨シーズンは不本意な年となった。優勝したシーズンの戦い方は、例え引き分けであってもラスト15分で必ず追い上げ点を取るという強さがあったが、昨シーズンは後半やロスタイムなどで息切れし、失点する場面が多く見られた。
昨年はAFCチャンピオンズリーグなどもあり、ハードスケジュールでこの時期からいきなり戦術面からの実践だったので、キャンプでワンシーズン戦える体をしっかりと作れなかったのが、好成績を残せなかった要因ではないかとチーム関係者は分析する。今年は、まずはタフな体を作って、長いシーズンを戦い抜こうと岡田監督の鼻息も荒い。
宮崎4日目の練習は午前と午後の2回。気温7.4度と少々肌寒くはあったが、天気もよく、キャンプにはもってこいの環境だ。まずは、ランニング、ボールを使ってのストレッチ、3チームに分かれてのパス練習に、4チームでのシュート練習。そして紅白戦と午前の練習だけでも充実した内容だった。
午後からは走り込みを中心としたフィジカル練習がびっちり一時間半。足を止める選手はおらず、集中して行われた。今シーズンから移籍してきた平野孝選手、吉田孝行選手なども、馴染んでいてチームとしてしっかりまとまっていた。
しかし、右足の付け根を痛め、昨日から別メニューの松田直樹選手と、今日の練習中左足ふくらはぎをケガして運ばれた中西永輔選手の状態が気がかりだ。さらに中澤佑二選手、久保竜彦選手も日本代表合宿のため不在であるが、それを感じさせないほど那須大亮選手、田中隼磨選手、奥大介選手などがチームを引っ張っている。王者奪還に向けて、しっかりと地盤から作り直している宮崎での地獄トレーニングは2月10日まで続く。
 
(J's GOALより)