中村俊輔選手 移籍加入会見

2月28日(日)日産スタジアムにおいて中村俊輔選手移籍加入会見が行われました。
なお、中村選手の背番号は『25』に決定いたしましたので、ご報告いたします。

会見でのコメントは以下の通りとなります。
 
嘉悦朗代表取締役

 本日はお忙しい中、また急なお知らにもかかわらず、こんなに多くの報道陣の方々にお集まりいただき、ありがとうございます。またスタンドにはファン・サポーターの皆さまも続々と詰め掛けていただいております。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
 現地時間の2月26日の正午を回った頃だったと記憶しております。日本時間ですと夜の8時を過ぎた頃でしょうか。場所はバルセロナ郊外のエスパニョールのホームスタジアムのクラブの一室を借りまして交渉をしました。先方がリブレ会長、F・マリノス側が私で、無事、移籍の合意に至りました。
 今回の移籍の話が具体化して約十日間くらいでスピード合意をみたわけですけども、この背景には、中村選手本人のF・マリノス復帰への強い想いがもちろんベースにあったわけですが、これを何とか実現させてあげたいという関係者の皆さまのご努力・ご尽力があって実現したのだと思います。改めて、その関係者の皆さまに御礼を申し上げたいと思います。
 この、いろいろなご支援に報いる唯一の方法は、中村選手が早くチームにフィットをして、彼の持っている本来の能力、経験を具体的な成果としてチーム、あるいは日本全体へ還元できるような環境づくりをクラブとしてやっていく、この一点に尽きると思います。
 ということで、これからクラブをあげて中村選手のバックアップをやっていくつもりですので、ぜひ皆さま方にもご支援のほどをよろしくお願い致します。本日はどうもありがとうございました。

 
下條佳明チーム統括本部長

 ここ1ヶ月、中村選手の移籍の話で私自身も緊張する時間が非常に多かったです。そういう中でこの話の着地点があって、公私ともに本当に嬉しいです。これから先は時間はありませんけど、F・マリノスの現有戦力、とくに若い選手たちが特に中盤に多くいますけど、そういう選手たちのエネルギーと俊輔のエネルギーが早く融合できて、チームの力になることを期待したいと思います。本日はありがとうございました。

 
中村俊輔選手

 横浜F・マリノスに移籍することが決まりました。やっぱり、ここまで難しいこともありましたけど、無事F・マリノスに戻って来れて非常に嬉しく思っています。良いプレーをして、自分の経験を生かしてF・マリノスを強く、チームが大きくなれるように貢献していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 
[質疑応答]
Q.8年ぶりのJリーグ復帰となった決め手、そしてF・マリノスへの想いは?
中村「1年半ぐらい前から日本に戻ることを考えていて、そのクラブはF・マリノスしか考えていませんでした。今日、こうやって戻って来れて嬉しく思っていると同時に、帰りの飛行機の中で向こうで結局結果を残せなかった悔しさもわいてきました。この悔しさを次に生かさないと意味がないと思います。また新しい挑戦なので、頑張ります」
 
Q.契約内容、そして開幕戦出場が可能なのか?
嘉悦「契約年数や年棒については、当然公表できるような問題ではありませんので差し控えさせていただきます。登録につきましては最短で出来るような手続きを進めておりますが、間に両国協会も入ってきますので、それ次第という部分があります。開幕は微妙かもしれません」
 
Q.スペインからJリーグ復帰を決めた最大の理由は?
中村「こういうタイミングでの移籍は難しいと思います。が、一つはワールドカップが近づいて来ているので、プレーできる環境でやりたいということ。そして前から、F・マリノスでやりたいと考えていました。その他にも、理由はいくつもあります」
 
Q.スペイン挑戦の結果について、どうとらえているか?
中村「あの時期に行くのは、もしかしたら試合に出れないというリスクも理解して行っていました。けれども、そういう高い壁に当たらないと僕は伸びないタイプなので。こうやって戻ってきたけど、全く悔いはありません。また高いレベルが見えたので、次にそれを生かせば自分は伸びていくことができます。2002年に日本代表に選ばれなかったときもそうだし、レッジーナで試合に出れないときも、それをバネにして自分を伸ばすことが出来ました。今回のスペインも失敗とは思っていません」
 
Q.スペインでの経験で、これから生かしたいことは?
中村「もちろんプレーの質とか単純にフィジカルとかもありますが、それ以外、たとえばチームメートとの試合までのプロセス。エスパニョールにはアルゼンチンの選手が多かったが、試合へのバスの中ではお祭りじゃないが賑やかに騒ぎ、それが負けた帰りのバスではケンカし合ったりしていました。いろいろ、伝えていきたいことがあります」
 
Q.ヨーロッパからJリーグに戻ってきた日本人選手で必ずしも活躍できていないケースが多々あります。これからJリーグや日本代表で活躍するために一番必要なことは何だと考えていますか?
中村「やはりメンタルです。半年前に戻る話が出たときもいろいろ想定していました。日本から海外に出るときより、日本に帰ってきたときの方が難しい。日本人の持つポテンシャルは、海外で結構、驚かれます。逆に日本に帰ってくると、やって当たり前と見られる。そのプレッシャーにどう勝つか。そこは個人だけでうまくいかないところもあると思うので、チームメートの力を借りたり、また生かしてあげたりしながらやっていきたいです。そういうことは自分の頭の中に入っています」
 
Q.F・マリノスにおける目標は?
中村「あまり先のことは考えられない。早くチームに溶け込むために何をするかが頭の中に入っています。Jリーグ全体のDVDは前から観ていたので、誰がどういうプレーをするかはだいたい把握しています。そして印象として、Jリーグは速いと思うので、それに慣れるのも重要なことだと思います。もうワールドカップまで時間がないので、活躍をしないとアピールも出来ない。まあ難しい挑戦だと思いますけど、頑張りたいです」
 
Q.もう木村監督と話はしましたか? 木村監督の印象については?
中村「ロッカールームで少し話をしました。今のチームの状況を聞きました。ジーコ監督も、ストラカン監督も、アルディレス監督もそうですが、偉大なプレーヤーだった人は独特の感覚でしゃべる部分があるので、そういうのを聞き逃さないようにしたい。きっと吸収できるものがあるはずなので楽しみです」
 
Q.これからの夢は?
中村「F・マリノスを優勝させて、強くしたい」
 
<サポーターへの挨拶>
中村俊輔選手

 F・マリノスへの移籍が無事に決まりました。またこのトリコロールのユニフォームを着て、頑張りたいと思います。みなさんも応援の方をよろしくお願いします。

(オフィシャルより)